《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
それからしばらくたわい
ない会話をして……

ふと時計を見ると、予想
以上に時間がたってたのに
気づいて、あたしは慌てて
立ち上がった。



「……あ、如月―――」



部屋を出ようとしてた
あたしを、先生が呼び止める。



振り向くと、先生はどこか
ためらっているような
曖昧な表情で、



「よかったら今度……一度、
外で会わないか?」



「え―――…!?」



これ以上はないって
くらいに、鼓動が大きく
脈打った。



体中の細胞が全部血管に
なってしまったように、
全身が熱くて激しく鼓動を
繰り返す。


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