《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
(通りがかりって、もう今
昼休みなのに。

それに今ここにいるって
ことは、このメールは
どこから……?)



「まさか……先生……」



ジッと見上げると、先生は
あたしの心を見透かした
ようにニコッと笑った。



そしてごくさりげない
顔をしたまま、やっぱり
あたしにだけの内緒の声で、



「当たり。

――君の教室の前からね。

だって、すぐに返事が
欲しかったんだよ」



(―――先生の、
イジワル――…!!)



そんな顔して笑わないでよ。



あたしの胸が甘く切なく――

こんなにもキュンって、
締めつけられて――…。


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