《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
本当にかすかな音色だけど
――これは、ピアノが
奏でるメロディーだ。
今は10月。
秋に入ってだいぶ涼しく
なり、大気や漂う風は
冴え冴えと澄んでいる。
その澄んだ穏やかな風が、
音を高い空に溶け込ませる
ように、運んできた――…。
「音楽室……? 一体誰が――」
この学校でピアノがある
所は、音楽室と体育館だけ。
でも体育館のは行事の時
しか使わないから、普段は
ステージ裏の用具庫に
置かれてて、全然使われない。
だから多分これは音楽室の
ピアノなんだろうけど……。
_
――これは、ピアノが
奏でるメロディーだ。
今は10月。
秋に入ってだいぶ涼しく
なり、大気や漂う風は
冴え冴えと澄んでいる。
その澄んだ穏やかな風が、
音を高い空に溶け込ませる
ように、運んできた――…。
「音楽室……? 一体誰が――」
この学校でピアノがある
所は、音楽室と体育館だけ。
でも体育館のは行事の時
しか使わないから、普段は
ステージ裏の用具庫に
置かれてて、全然使われない。
だから多分これは音楽室の
ピアノなんだろうけど……。
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