《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
常緑樹じゃないみたいで、
真冬の到来を前に葉は
ほとんど落ちちゃってる。
黄土色の葉が数枚残る
だけのむき出しの細い枝が、
何だかものすごく寂しく見えた。
(………あたしみたい)
「……だけど、何度か君と
会ってるうちに気づいたんだよ。
この子はまだ、諦めきれて
ないんだなって。
やめたことに納得してる
フリして、本当は心の奥で
叫んでる。
まだ、ピアノが弾きたいって」
(……………っ!!)
あたしはまた足を止めて
しまった。
_
真冬の到来を前に葉は
ほとんど落ちちゃってる。
黄土色の葉が数枚残る
だけのむき出しの細い枝が、
何だかものすごく寂しく見えた。
(………あたしみたい)
「……だけど、何度か君と
会ってるうちに気づいたんだよ。
この子はまだ、諦めきれて
ないんだなって。
やめたことに納得してる
フリして、本当は心の奥で
叫んでる。
まだ、ピアノが弾きたいって」
(……………っ!!)
あたしはまた足を止めて
しまった。
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