《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「――葉っぱの代わり」



目を細めてニコリと笑う、
先生の笑顔。



「……………っ!!」



涙が出そうだ。



きっと先生は、あたしを
泣かせる天才だと思う。



「言っただろう? オレに
できる手助けは、何でも
してあげるって。

とりあえず、今はこんなの
だけど」



……こんなのでもいい。



充分だよ、先生。



「できることから始めれば
いいんだ。

ピアノが弾きたいなら、
弾けばいい。

きっとそこから、全てが
動き出す」



「全てが――動き出す――…」


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