《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
降りてくる沈黙。



長い長い時間が、
あたし達の間を過ぎていく。



だけどあたしは、その間を
不安だとは思わなかった。



なぜか不思議と、確信が
あったんだ。



だって先生は……あたしの
大好きな、先生だから。




「………わかったよ、如月」



やがてその声をきっかけに、
沈黙は終わる。



「君にばっかり先に進まれる
わけにはいかないからね。

いいよ―――
一緒にその“カノン”を、
完成させよう」



「先生…………!」



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