《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「………将輝?」



最後の方は独り言のように
なってたので、あたしは
首をかしげて呼びかける。



将輝はハッと顔をあげると、



「……何でもねーよ。

でも、もうちょっと恩田
とか――オレのことも頼れ。

久住よりずっとつき合い
長いのに、水臭すぎだっての」



「………ゴメン」



言われたとおりだと思った
から、あたしは素直に謝った。



将輝は、何かをふっ切る
ようにハァァーッと大きな
息をついて、



「とにかく、わかった。

そういうことなら邪魔する
気はねーから、まぁ頑張れ。

他のヤツにも黙っといてやる」


_
< 336 / 440 >

この作品をシェア

pagetop