《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
たどたどしいけど、精一杯
自分の思いを先生に伝えた。



先生は、黙って聞いてくれてる。



「だけど今日、ちゃんと
お姉ちゃんに報告しよう
って決めたんです。

またピアノを弾くって
ことも、あの曲を受け継ぐ
ってことも。

だから、先生にも一緒に
来て欲しかったんです」



「そうか………」



先生はまた、地面を
見つめながらそう言った。



何だか……やっぱりどこか、
様子がおかしいような気がする。



ちゃんと話は聞いてくれて
るんだけど、頭の中では
もうひとつ別のことを
考えてるみたいな――。


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