《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
というか、よく見ると
まだ全員が乗ってきた車の
周りにいた。



「お父さ――…。

先に行っててって言ったのに」



進んだあたし達と、出入口
までやって来たみんなが
駐車場の前でかち合う。



チラッと先生を見ると、
戸惑ったぎこちない表情を
してた。



……今、何を聞こうと
してたんだろう。



すごく真剣な表情だった
から、大切な質問なんじゃ
ないかって思ったんだけど……。



だけどもう、あたし達だけで
話を続けられる状況じゃない。



お父さんはあたしの隣の
先生を見ると、当然すぐに
確認してくる。


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