《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
先生の両肩に手をやって、
その顔を覗き込んだ時。



―――あたしは初めて、
見てしまった。



先生の頬を滴る、透明な滴を。




そしてその涙を見た瞬間――



あたしはようやく、

神様が与えたこのあまりに
悲しい運命の悪戯を、

悟ったんだ――…。





     * * *


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