《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
先生もあたしに、お姉ちゃんの
姿を重ねてたんだ。



あたしは何も知らずに、
そんな先生を好きに
なって――…。



「うっ…………!」



堪え切れない嗚咽が、
ノドからこぼれる。



こんなのってないよ。



お姉ちゃんのことを、今も
まだ好きな人を。



そしてきっと、お姉ちゃんも
好きだった人を、好きに
なってしまうなんて。



そんなこと……きっと、
許されない――…。



「ふっ………うぅ……!」



さらに激しい嗚咽を漏らし
ながら、路上にうずくまり
そうになった時。


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