《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「何でもないって状態じゃ
ねーだろ!?

お前、今日は穂乃花さんの
墓前でみんなに話をするって
言ってたじゃねーか!

それがなんで、こんなとこで
泣いてんだよっ!?」



「……うるさいな……。

そんな大きな声、出さない
でよ……」



(話、しようと思ってたよ。

でももう、ムリだ……)



――あたしが久住先生と
ピアノを弾くことなんて、
もうできない。



そんなこと――お姉ちゃんに、
なんて話せばいいっていうの?



「将輝………この間の話、
やっぱり忘れて。

あたしもう、久住先生と
一緒にピアノは弾かないから」


_
< 365 / 440 >

この作品をシェア

pagetop