《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
将輝は強く強くあたしを
抱いて、押し殺した声で言った。



「それならなんで、久住
なんて好きになったんだよ。

オレなんか、ガキの頃から
お前の傍にいただろーが。

なんで――オレにしとか
なかったんだよ……っ」



「ま、さき………!?」



「――オレじゃダメだから
なんだろ?

久住だから、好きに
なったんだろ?

なのに……それが穂乃花
さんと同じ相手だったって
だけで、全部終わるのか?

お前の気持ちは、その程度
だったのかよ?」



「――――――っ!!」


_
< 371 / 440 >

この作品をシェア

pagetop