《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
全身の血が一気に沸騰した
ような熱さが、体を駆け巡った。



『その程度』と言われて、
反射的に反発してる自分がいる。



(―――違う。いい加減な
気持ちで好きになったん
じゃない。

そうだよ。

久住先生だから、好きに
なった――…)



どこまでも優しくて、
思いやりにあふれてて。



その優しさで、あたしに
一歩踏み出す勇気に
気づかせてくれた。




――だけどそんな先生も、
心の中では、あたしと同じ
弱さを抱えてた。


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