《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
だけどそれは、あたしの想い。



あたしはそう思ってても……

先生にはそれはもう、
迷惑かもしれない。



あたしの存在は、先生を
苦しめてしまうだけかも
しれない――…。




「――大丈夫だ。

クヨクヨする必要なんか、
これっぽっちもねーよ」



耳元で響いた声に、ハッと
身を強張らせる。



将輝はあたしを抱きしめ
てた腕をゆるめ、ゆっくりと
体を離した。



そしてぎこちないけど
優しい顔で微笑むと、



「ようやくちょっとは
落ち着いたみたいだな。

ったく、取り乱しやがって……」


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