《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜

やっぱり言わずにはいれなくて、
あたしは短く彼に謝る。



将輝はフーッと短く
ため息をついて、



｢……謝んじゃねーよ。

いいって言ってんだろ。

――最初から、わかってた｣



｢ん…………｣



｢オレはこれからも、友達
としてお前を応援してやっから。

だから、んな簡単に諦め
ちまうなよ。


やっと決心できたんだろ？

やっとまた、ピアノ弾こう
って思ったんだろ？

――その勇気が持てたなら、
どんなことだって乗り越え
られるはずだ｣



｢将輝…………｣




ああ、あたしはこんなにも
恵まれてたんだな、って。


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