《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
あたしの想いの全てを、
この音に。



どうか伝われと願いながら、
あたしは音を紡ぎ始める。



……最初は一人で、少しだけ
心細げに始まるメロディー。



ゆったりと漂うけれど
どこか寂しげな旋律が、
時に強弱を変えながら、
主旋の音をたどっていく。



そしてしばらくすると、
そこに加わる新たな音。



強さと軽快さを増した
新たなメロディーが、
最初の音を追いかける
ように、近づいては離れ、
離れては近づき。


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