《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
#13 あの空へ届け
* * *
「来るつもりはなかったのに、
なぜだか足が向いてた。
帰ろうと思った時、音が
聴こえてきたんだ」
久住先生はそう言って
空を見上げる。
先生が立つのは窓際。
窓ガラスに片手を当て、
青く澄んだ空に、遠く
視線をさ迷わせてた。
「君の音だって、すぐに
わかったよ。
だけど、本当に驚いたな。
練習の時の音と、まるで
違うんだから」
「…………」
嬉しいようなくすぐったい
ような、不思議な感じだった。
_
「来るつもりはなかったのに、
なぜだか足が向いてた。
帰ろうと思った時、音が
聴こえてきたんだ」
久住先生はそう言って
空を見上げる。
先生が立つのは窓際。
窓ガラスに片手を当て、
青く澄んだ空に、遠く
視線をさ迷わせてた。
「君の音だって、すぐに
わかったよ。
だけど、本当に驚いたな。
練習の時の音と、まるで
違うんだから」
「…………」
嬉しいようなくすぐったい
ような、不思議な感じだった。
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