《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「5年前――。オレは
音大生で、ピアノを弾いてた。

穂乃花と出会ったのは、
さらに1年前くらいだ。

当時彼女が習っていた
先生に、オレも以前
お世話になってて。

先生を訪ねた時に、
彼女とも話をした――」



「そう……だったんですか……」



「オレは彼女に一目惚れ
だったよ。

天使のような指先で奏でる、
美しいメロディー。

そしてそれと同じくらい
真面目で繊細な性格に、
あっという間に惹かれていった。

オレ達はしばらくすると、
人目を忍んでこっそり会う
ようになり――やがて
つき合い出した」


_
< 398 / 440 >

この作品をシェア

pagetop