《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「オレが何とか新しい生活を
始めるまでふっ切れたのは、
半年も過ぎてからだったよ。

音大はやめて、別の大学に
入った。

穂乃花のことを思い出す
ことはあっても、きっと
どこかでリハビリを
続けてると信じて。

オレはオレで、何とか
前向きに生きていこうと――
そう思って、やっとここ
まで来たんだ……」



「……………」



なんて言っていいのか、
簡単に言葉は見つからなかった。



お姉ちゃんを失ってからの
歳月は、先生にとっても
そんなにも辛いものだったんだ。


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