《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「………はい。

でもその本当の理由は、
あたしも最近知ったんです。

それが他ならない、あたしが
またピアノを弾こうと思った
きっかけでもあって……」



「……………?」



目線だけでどういうことかと
尋ねる先生に、あたしは
身につけてたバッグから
あのノートを取り出した。



(いいよね、お姉ちゃん。

先生になら見せても――…)



お姉ちゃんの想いを、
先生にも知ってほしいから。



「―――これです」



そっと差し出すと、先生は
不思議そうな顔をして
それを受け取る。


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