《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「今はまだ、こんなこと
しか言えないけど。

もう一度オレと一緒に、
あの“カノン”を弾いて
くれるかい?

そして願わくば―――

もっとたくさんのメロディーを、
これからも、一緒に」



「せ……ん、せい……っ!!」



「もちろん、君が穂乃花の
妹だからじゃないよ。

君の心が、オレの中に
新しい音を吹き込んでくれた。

そんな君だから、そう思える」




―――それはあたしの
言葉です、先生。




あたしは胸の中ではそう
答えてたけど、実際には
あふれる涙で声は出せなかった。


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