《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
あたしの音は、もう二度と
紡がれることはない。



それなのにこんなことを
思うなんて、どうかしてる――。



「………………」



目を開けると、視界に
戻ってくる見慣れた自室の光景。


それであたしの心と体は、
一気に現実に舞い戻った。



「……もう寝よ」



振り切るように声に出して、
あたしはライトをパチンと
消した……。





     * * *


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