《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「そ、そうなんですか」



ガッカリと顔を見合わせた
あたし達だったけど、
男子は訂正するように
手を横に振って、



「あぁ、でも副顧問の
先生はいるんで。

とりあえず聞いてみます」



「え? あ、はいっ、
お願いします!」



望みが繋がって、加藤さんが
パッと顔を輝かせる。



男子(どうやら部長さんかな?)
はドアを大きく開いて、
あたし達も中に招き入れて
くれた。



そして広い美術室の後ろの
方に向かって、



「先生、2年D組が文化祭の
写真展用に額を貸し出して
欲しいそうなんですが――」


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