《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「花琳〜、残念だけど、
もう跡になっちゃってるよ」



「えっ? ウソッ!?」



「うん。クッキリハッキリ
真っ赤っかだな♪」



ピッと人差し指を立てて、
将輝がニカッと笑う。



「アンタが笑うなーーっ!」



あたしは机の引き出しから
出した辞書を、投げる
ように将輝に叩きつけた。



バシッと大きな音をたてて
ぶつけられたそれを、将輝は
顔をしかめつつも器用に
キャッチして、



「いってーなぁ!

あぶねーだろ、コラ」


_
< 7 / 440 >

この作品をシェア

pagetop