《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「実はあれ、音楽の宮野
先生がいなかったから、
勝手に拝借してたんだ。

遅い時間だし、別に誰も
来ないと思ってさ」



「えっ!?」



今度は素っ頓狂な声を
あげてしまう。



勝手に拝借って……つまり、
無断で使ってたってこと?



(まさか――先生なのに……)



先生でも、そんなこと
するんだ……。



「い、いいんですか――?」



恐る恐る尋ねると、久住
先生は困ったように眉を
ハの字にして即答した。



「もちろん、よくはない。

よくないけど――…」


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