《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
だけど残った日には、
校門を出るギリギリまで、
ひそかに耳を澄まし気に
していた。



そんな日がしばらく続き、
一週間が過ぎた頃――…。




放課後。



とうとうあたしの耳に、
そのかすかな音が、風に
乗って届く。



「あ…………!」



聞き間違いじゃないか、
しばらくジッと耳を澄ませた。



(間違いない。

久住先生の音だ……!)



そう思った瞬間には、
ガタッと椅子を鳴らし
立ち上がってた。



はやる心を抑え、周りを
気にしながら音楽室を目指す。


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