【完】貴方が居たから。
嵐の前触れ
お昼を過ぎ、別荘へと来た。
夜にBBQをする為、昼ご飯は私と梢が作る事になった。
小春は包丁を握った事がないらしく、自ら身を引いた。
買って来た材料を冷蔵庫にしまい、梢にお米を渡す。
3泊4日、ここに暮らすなんて、ちょっと幸せ。
見た事のない景色が広がってる。
「憂愛。俺のパンツがない…」
「は?準備したんでしょ?」
「でも、ない」
兄貴がボストンバックを片手に、悲しそうな顔をしてる。
パンツがないだけで、どうして。
「紀斗さんにどっか買いに連れてって貰ってよ」
「わかった」
…全く。
どっちが年上なんだか。