【完】貴方が居たから。
これから、薬を求める事はあるのだろうか。

その度に、私は怯えるのか。

未知の出来事に、頭がついて行かない。



「憂愛、おはよ…」



「おはよう」



梢が欠伸をしながら寄って来た。

ご飯茶碗が乗ったお膳を持ってリビングにすぐ行く。

私はお味噌汁を兄貴に運んで貰い、目玉焼きとソーセージを盛り付けたお皿を運んだ。



「紀斗さん、コーヒー?お茶?」



「んー…お茶やな」



「倉木さんは?」



「ん…。お茶でよろしく」



全員、お茶だね。

梢は眠そうな倉木さんに箸を持たせてる。

紀斗さんは兄貴の顔の痣をつつき、半開きの目で笑ってる。
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