【完】貴方が居たから。
何度も何度も、自分で涙を拭ったんだってわかる。



「あー、紀斗と憂音が俺のソーセージを…」



「寝てたからや」



「そうですよ。梢ちゃんが良い事、言ってたのに」



「聞いてたわ!それに俺は目が小さいんだッ!」



…どうでも良いよ;;

朝からソーセージだけでキレちゃって。



「大人気ないよ」



「もっと言ってやってや」



…貴方も言われといて下さい。

私は欠伸を噛み殺しながら、ソーセージをパクリと口に入れた。



「あー…」



“羨ましい”と言わんばかりの視線が届いた事は、言うまでもない。





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