【完】貴方が居たから。
まさかの出逢いだったけど、こんな貴重であろうな姿が見れて嬉しい。



「いつもの高瀬さんじゃないよね!」



「今は完全に、お兄ちゃんだね」



梢が「面白いものが見れた」と笑ってる。

面白いものじゃないけどね。



「頑張ってな」



「兄貴は憂愛を襲うなや?」



「何でお前が呼び捨てしてんねん!」



私は兄貴とこんな会話をした事がない。

男と女であるのも、一つの違いなんだろうけど。



「2年も会わんと、あんな変わるんやな」



紀斗さんが私の隣に座ると、懐かしそうに呟いた。
< 157 / 200 >

この作品をシェア

pagetop