【完】貴方が居たから。
「憂愛、大丈夫なの?」
「うん。大丈夫…」
本当に逆上せるなんて思わなかった。
まぁ、正確には熱射病で、私は紀斗さんと先に別荘まで帰って来たんだ。
起き上がり、梢が持って来てくれた水を飲むと、ちょっとスッキリ。
「BBQの準備しよっか」
「大丈夫なの?」
「大丈夫だって!それにね…」
倒れた原因は陽射しだけではない。
紀斗さんが甘い事ばかり言うから。
梢たちには、口が裂けても言えないけど。
「行こ」
ベッドから出て、騒がしいリビングに行くと、小春が気分転換だとかで、お母さんといっしょのぱわわぷたいそうをしていた。