【完】貴方が居たから。
これは、お礼だ。



「――碧斗さん!!」



「憂愛?お前、何してんねん」



「助けに行きましょう。私、協力します」



これから危険な場所に行くのはわかってる。

けど、碧斗さんの“助ける”という言葉を信じる。

紀斗さんの弟だよ?

信じたいんだ――。

碧斗さんと共に走り出し、彼女がいるという場所へ。

兄貴が連れて行かれた立ち入り禁止区域を突き進み、鉄塔の下へ。



「やっと来たか」



そこには女の人と、2人の男。



「…何で、縛られてないんですか?」



兄貴が縛られてたから、女の人が縛られてないのが不思議なんだろうか。
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