【完】貴方が居たから。
「これで憂愛さんも、あんたの正式な婚約者やな」



「そうやな」



「相変わらずつれない子やな。
憂愛さん。気に入らん事があったら私に言いなはれや。シバいたるさかい」



「あ……はい…;;」



強すぎる。

…迫力が凄い;;



「少ないですが、頂いて下さい。
お父様、私の実家の地酒なんて召し上がりませんか?」



「ほぉ!“呑兵衛”とは有名な酒やないですか。ご馳走になります」



「お土産にも用意してありますので」



母親はアイドルを売り出すような勢い。

瓢箪の形をした卵焼きを口に入れながら兄貴を見ると、紀斗に海老の塩焼きを剥いて貰ってる。
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