【完】貴方が居たから。
―――本当は気付いてるんだ。

でも、認めたくないんだ。

永遠なんてない。

人を振り回して振り回されてなんて、疲れるだけ。

今のままで良い。

この先、会わないなら会わないで良い。

忘れれば済むんだから。



「さてと…」



ベッドから起き上がり、着替えず脱衣場へと向かう。

洗濯機を回し、リビングを掃除する。

兄貴は居なさそうだ。

病院か…はたまた警察か。

警察だったら、連絡が来るだろうけど。

居ないと気楽だ。

1人が本当に好きだとわかる。

リビングの掃除が終われば洗濯物を干し、昨日、取り込んだままの衣服をたたむ。
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