【完】貴方が居たから。
「よく考えたら、私と憂愛は制服だよね;;」
「大丈夫よ。梢を妹に仕立てるから」
「…そう;;」
タクシーで会社まで来たものの、梢は足を進めようとしない。
小春は白のスーツを着て、童顔ながらも大人に近付こうと頑張ってる。
四方のオフィスビルの窓ガラスに反射する陽から逃げたいのに。
「ここまで来たならもう行くしかない」
私は梢の手を引いて、会社の入り口を目指した。
周りからジロジロ見られてるけど気にしない。
中に入ったって、話すのは小春なんだし、私たちには関係ない。