【完】貴方が居たから。
私と彼の関係に気付いた諏訪さんは、驚きながらも、「高瀬さんよりは俺はガキだから…」と吐き捨てた。



「せやったら高校生とか言って見下すなや。社会人て偉そうに言うな。
恋愛に年は関係ないんやし。な?」



「うん」



同意を求められて頷いた。

話し手の彼は、電話でも聞き手の私に“な?”と、訊いて来る。

相談した時。

今みたく同意を求める時。



「そう、ですね…」



私と紀斗さんに丸められ、諏訪さんは納得したみたいだ。

2人にさせようと、私たち3人は席を立つ。

気になって振り返った梢に、「悪い事にはならないよ」と、諏訪さんは笑った。
< 63 / 200 >

この作品をシェア

pagetop