【完】貴方が居たから。



―――18時になり、私は梢たちと、待ち合わせ場所の駅へ。

みんな、それぞれのパートナーが車で来てくれるらしい。

梢は「初日から助手席ゲットー!」と、大盛り上がり。



「待たせたね」



車は広い通りに停めてあるらしく、諏訪さんが地下鉄の入り口まで迎えに来てくれた。

小春とはしゃいでる諏訪さんと小春の後ろを歩いてると、オデッセイに凭れて煙草を吸ってる紀斗さんを発見。

倉木さんは、愛車であろうセレナの中を片付けてる。

小春は諏訪さんのエスティマに乗り込んで行った。



「どうも…」



「憂愛、緊張してるん?」



「…してない」



―――嘘。

本当は緊張してる。

立ち姿にドキッと、胸が高まったんだ。
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