【完】貴方が居たから。
運命の悪戯
「あ、これ美味しい!」
お店に着いたら、予約してくれていたのか、料理がセッティングされていた。
飲み物もすぐに来た為、隣にいる梢が笑顔でモリモリと食べてる。
紀斗さんたちは、ビールを呑みながら、ひじきや野菜が入った五目卵焼きを肴(さかな)にしてる。
「椎都さん、いつもありがとうございます」
私も紀斗さんからお裾分けして貰ってると、オーナーさんが現れた。
まだ26歳で、大学時代の先輩・後輩の間柄らしい。
「大繁盛だな!味が格段に上がったし!」
「ご紹介がまだでしたが、料理長が先月から変わりまして」
満足そうな倉木さんに、オーナーさんは「連れて参ります」と頭を下げる。