2人のユウを繋いだ空



そのまま黙って、花火を見続けた。



赤、黄色、青、緑、……

たくさんの火の花が、夜空に花開き、とても儚く消えていく。



けれど、儚いながらも、確実にあたし達の心を虜にして、忘れられないようにしている。





あたしは、花火のように儚い人間だけど、花火のようにみんなに、先輩に…、覚えてもらっていたりしないんだろうと思うととても切なくて、苦しくて、花火がなんだか憎らしく思えてしまった。




そんな自分が嫌で仕方がなかった。











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