2人のユウを繋いだ空
先輩とは、あれから実はあんまり会えていなかったりする。
先輩は受験するらしい。
いつもサボってたから成績悪いと勝手に思っていたのは、すごい間違いだった。
校内では、いつも10位以内。
とても、賢かったのだ。
先輩は地元で一番の国立大を目指していて、夏が終わる前には本格的受験勉強を初めてしまったから、なかなか一緒にいられない。
でも、寂しいなんて思わない。
学校では、一緒にいてくれるし、帰る時にも一緒。
先輩に会えるだけ、先輩があたしを見てくれるだけで幸せだった。
先輩と付き合い始めてから、誰も昔のあたしと今のあたしが同一人物だと思わないぐらいに、あたしは、いつも幸せそうに笑う女の子になっていた。