2人のユウを繋いだ空
「由宇ちゃーん!おんなじクラスだぁー!!」
そう叫びながらあたしのもとにやってくる、黒髪のストレートロングヘアで色白の同性でも胸きゅんするような女の子。
1年生のときからなんとなく仲良くしてた神木 紗耶香とおんなじクラスだった。
彼女は分け隔てなくみんなと仲良くするタイプだけど、なぜかあたしの所によくやってきて、こんなあたしと楽しそうに話してくれる。
でも、紗耶香もあたしの指の事は一言も言わない。
なんというか…既に暗黙の了解みたいなものが成立してるみたいな感じ。
あたしが一線張って生活してることを彼女は理解しているんだろう。
あたしは、紗耶香なら信じられるかも知れないとは思っていながらも、やはり、信じられない気持ちもあって、本当の自分をさらけ出すことが出来ないでいた。