2人のユウを繋いだ空




「やっぱり、先輩は、最低なんかじゃないですよ。


だって、もし最低野郎だったら、きっと夏歩さんのこと思って泣いたりなんかしませんよ。


あたし、前屋上に来た時に、先輩が寝てて、寝言に夏歩さんの名前を呼んでいたのを聞いたんです。


本当に思ってなかったら、泣いたり、夢にまで出てきたりしませんよ。


きっと、もう、夏歩さんも夏歩さんの家族も……誰一人として先輩の事を責めたりしないと思います。


先輩はずっと苦しんで来たんですから……


もう、楽になってもいいと思います。」









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