ドリーム!
そして10分後に家を出た。


「今日の俺決まってる?」
丸中が自転車をこぎながら聞いてきた。

「知るかよ」
「今日は髪の毛のまとまりがいい」
「だから知るかよ。それより急がないと。ったくお前のせいで!髪の毛なんてどうでもいいじゃん」
「義美には美的センスがないね」


俺は今ここで丸中にドロップキックをしたくなった。



「急げっ!」

頑張って自転車をこいだ。
一生懸命にこいだ。



だから会場についたころにはヘトヘトだった。


「チケットを出してください」
「はぁはぁ、はい」
「どうぞ」




「はぁはぁはぁ、ったく丸中のせいだからな」
「まぁなんだかんだで間に合ったし、よくね?」
「全然よくねぇよ」




会場は沢山のお客さんでうめつくされていた。
さすがはドンドンライブ。すごい。



「そろそろ始まるはず」



お客さんは静かにしてください!


誰かの声が響いた。

この声はテレビで聞いたことあるぞ。

まさか。




「みなさん!ドンドンライブへようこそ!
今日司会を勤めさせていただくマジッスかの亀山と栗原です。
今日1日よろしくお願いします」


わぁっ!と会場が一気にもり上がった。

「うぉ!すごい。
マジッスかって大阪ではすごい人気だな」
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