ドリーム!
「あぁあれね」
「もったいぶらずに早く言えよ」
「ふっ、聞いて驚くなよ」
「えっ」



そう言って丸中はポケットから大切そうに紙切れを取り出した。


「何やそれ」
「お笑いライブ『ドンドンライブ』のチケットさ!」

ドンドンライブとは大阪では大人気のお笑いライブだ。
沢山の若手芸人がでてきてネタをやる。
チケットをてにいれるのは大変だ。


「ちょっ丸中、どこでゲットしたんだよそのチケット!」
「当たったんだ」
自慢げに丸中が言った。


「まじでまじでまじでぇ!」
「だ・か・ら・さ、一緒に行かない?」
「行くに決まってるじゃん」
俺はチケットを丸中から貰った。

「あっ!この日のMCはあの大人気若手芸人のマジッスかやん!」
マジッスかとは今大阪で大ブレイク中の若手お笑い芸人。
あいつらの漫才はすごい面白い。

「マジッスかに会えるなんてラッキーだな俺達」

そうゆうといきなり丸中の表情がくもった。
何でだろう?丸中はマジッスかが嫌いなのかな?

それとも今まで東京にいたからマジッスかをしらないのかなぁ?


「どうしたの丸中ぁ」「あ、別になんもないよ。アハハッ」
いや、絶対に何かがある。


「ライブ楽しみだね」「明日だよ」
「マジで!うわぁ楽しみ。今日は眠れないなぁ」
「小学生じゃあるまいし」
< 8 / 24 >

この作品をシェア

pagetop