rain〜1cmの恋〜
あたしはもう店に着いていたけど、
すぐに陽太に電話をかけた。

「よーーうーーたぁーーっ!
おはようっ!」

『杏ーっ!おはよ!もう店か?』

「うん!今からお客さんに
ニコニコ笑顔振り撒いてくるわ!笑」

『俺以外の人に
笑顔振り撒かんでいいから!笑
今日も頑張ってな!』

「うんっ!
陽太も安全運転してな!
気をつけて東京行くんやで!」

『おうっ!
ほなまた連絡入れるな!』

「待ってるで!
んな行ってきまぁす!」


1分足らずの短い電話だけど、
世界で一番大好きな声を聞きたくて。

あたしは陽太の声を聞くと安心し、
今日もがんばろうと思えた。

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