『ねぇ。保健室、連れて行ってよ。』Ⅱ

保健室、連れて行ってよ。


ありあの膝から、
血が滲む。痛そう・・・

「いきなり走り出すから・・・。
危ないだろ??」

『グスッ。ごめんなさい。』

ありあが泣きながら
素直に謝る。

「もういいよ。
ありあはどうして欲しい??」

『・・・借り物競争、どうするの??』

あ・・・。忘れてた。

「ま、いっか!!
今さらもう間に合わないと思うし。」

俺が笑うと、
ありあが俯いてしまった。

「ありあ??」

『ねぇ。保健室、連れて行ってよ。』

あ!!そっかまずは
ありあの傷の手当てだな!!

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