新聞部部員AとBの事情。
緋芽は自分の失言にまだ気付いていない。
まだ壁に向かってぶつぶつ言っている。
「ということで、緋芽先輩は現在保健室学習中。」
「えぇ!?」
まさかのアレから教室いってません発言にみくもさすがにびっくりする。
だから自分達が来たときにはすでにいて、帰るときはいつも見送りだけだったのか。
みくは緋芽に駆け寄り、背中をさする。
みくの小さな手にさすられながら、緋芽はみくを涙ぐみながら振り返った。
「みくちゃん…っ、大好き!!」
そういいながらがばっと抱き付く緋芽を横目に、利郎はずずずとお茶をすすった。
「ヒメちゃん先輩、部長の事すきなんですね?」
がはっと不覚にも利郎はお茶でむせた。
急いでハンカチを取り出し口を拭い、信じられないような目でみくを見つめる。