*゚。シリウス。゚*
「名前?俺は戸田雅樹だけど…」
う…そ…。
あたし、夢見てるんじゃないの?
だって…こんなとこで雅樹くんと再開なんて……。
「アンタは?」
唐突にそう聞かれ、あたしはハッとした。
ま、雅樹くん、覚えててくれてるかな…。
「あっ…あたしっ!水嶋菜奈です!お、覚えてないですか…?」
あたし、なんで雅樹くんに敬語なんか使ってるんだろ。
たぶん、それくらいテンパってるからだ。
雅樹くんはあたしの名前を聞くと、何かに気付いたように目を見開いた。
「嘘だろ…マジで…あの菜奈なのか…?」
雅樹くん…。
覚えててくれたんだ…!!
「うん!菜奈だよ♪久しぶり、雅樹くん!!」
あたしは雅樹くんの腕を掴んだ。
すると雅樹くんは17年前と変わらない、優しい笑顔を見せてくれた。