。+風溶。+【短編】
翌朝、俺たちは買い物に出掛けることに。
駅までの道の途中に河原があった。
夕暮れが似合いそうだ。
「ここって青春スポットなんだよ」
ずっと笑顔で俺に語り続ける彼女は、そう教えてくれた。
うろうろと買い物に付き合っていると、とあるジュエリーショップに連れて行かれた。
「お揃いのネックレス買おう」
そう言われたけど
指輪が…いいな。
でも言えなくて
ネックレスを買うことに。
あれ?
俺の願いが叶ったのか?
詩織が欲しがったネックレスには、二つの指輪が連なっていた。
それに決めることに。
で
これがチャンスだと思って聞いたんだ。
「…これ、俺ら?」
連なった指輪を指差して言うと、また彼女は照れたように顔を赤くした。
「だと…いいな?」
囁くような彼女の声を、俺は聞き逃さなかった。